印鑑証明とは?印鑑証明書の発行方法を解説

土地を売る、自動車を購入する、会社を設立する。こういった重要な手続きに必要なのが印鑑証明書(印鑑登録証明書)です。

相手と契約を結ぶ際に、証明書を提出することが多いですが、「なぜ印鑑証明書が手続きに必要なのだろう?」と疑問に思う方もいるかもしれません。また、印鑑証明書をどうやって取得すればいいか分からない、という悩みもあるでしょう。

そこでこの記事は、「印鑑証明とは何か」、「印鑑証明書をどうすれば取得できるのか」について解説します。

取得の時にかかる手数料や、自分で発行する方法についてもまとめています。最後までご覧ください。

印鑑証明は何のために必要なの?わかりやすく解説

まず、印鑑証明は何のために必要なのでしょうか?それは、契約を交わす際に実印を使うからです。

契約時に実印を使うのは、「自分の意思を明確に表すため」です。実印を押すと、「この書類に書かれてある契約内容を承認します」と、自分の意思をはっきりと示すことができます。

手続きを正しくおこなったのに、相手から「契約を交わした覚えはない」と突っぱねられたら困りますよね。しかし実印を押すことで意思表示でき、それが文書としてしっかり残ります。

ちなみに印鑑の仲間に「認印」もありますが、実印の方が「自分の意思を表す担保」として大きな効力を持っています。実印とは役所に印鑑登録したハンコを指します。あらかじめ実印の印影を登録し、印鑑証明書を発行することで、契約書などに押した実印が「自分本人のもので間違いない」ことを証明できるのです。

印鑑証明書を役所で取得する方法は?

印鑑証明書には、住民登録地の市区町村役場に印鑑登録(実印)した印影と、登録者の住所・氏名・生年月日が記載されています。先ほど述べたとおり、相手と重要な契約を交わす際は、実印を押した文書と印鑑証明書をセットにして提出するのが一般的です。こうすることで、捺印した印鑑が本人の実印であるかどうかを証明できます。

印鑑証明書を取得するには、一般的に次の方法があります。

・役所の窓口で申請する。

・役所のオンラインサービスで申請する。

・市民サービスセンターで申請する。

・コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどに備え付けられた発行機から取得する。

役所の窓口で申請する場合、交付までのおおまかな流れは次のとおりです。

※自治体によって交付の方法は異なります。詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。

1、役所に設置された申請書に必要事項を記入する

2、お手持ちの印鑑登録証(カード)と申請書を、窓口に提出する(登録した実印は必要ない)

交付にかかる手数料は自治体によって異なりますが、1通300円~350円が一般的です。

なお、本人から委任された代理人の方も請求できます。代理人も申請書への記入が必要なので、証明書の対象となる方の住所・氏名・生年月日を事前に確認しておきましょう。

印鑑証明書をコンビニで取得する方法は?手数料はいくらかかる?

また役所以外に、コンビニで印鑑証明書を取得する方法もあります。

これは、市区町村の発行する証明書(印鑑証明書や住民票の写しなど)がコンビニのマルチコピー機(キオスク端末)から取得できるサービスです。マイナンバーカード(または住民基本台帳カード)、またはスマホ用電子証明書が搭載されたスマートフォンを利用します。

※コンビニ交付に対応していない自治体もあります。

「役所まで行くには時間がかかる」「夜しか行ける時間がない」という人は、コンビニでの交付サービスが便利です。土日祝を含む、早朝から夜間まで利用できるので、役所が閉まっている時間帯でも印鑑証明書を発行できます。

現在、セブン・イレブン、ファミリーマート、ローソン、セイコーマートなど、全国約56,000店舗のコンビニに対応しています。

(2023年9月末時点の情報)

また、現在コンビニ交付サービスに対応しているほとんどの自治体が、一律100円引き下げた手数料となっています。一例として、

・東京都新宿区…200円

・札幌市…250円

・京都市…250円

・大阪市…200円

・広島市…200円

・福岡市…250円

(1通あたりの手数料。2024年6月末時点の情報)

中には一律10円でコンビニ交付できる自治体も。役所で手続きするよりもお得ですね。

コンビニで印鑑証明書を交付するには、マイナンバーカード、または住民基本台帳カードを取得していることが条件です。

マイナンバーカードは、「利用者証明用電子証明書」の機能を搭載したものが必要です。この「電子証明書」はカードを取得する際に標準で付属しています。もしカード取得時に「電子証明書」を希望しなかった場合、役所の窓口で手続きをする必要があります。事前に確認しておくと安心でしょう。

コンビニで印鑑証明書を取得する際、手続きの流れは次のとおりです。

ここでは、セブン・イレブンのマルチコピー機を使った場合の流れを紹介します。

1、マルチコピー機の画面に表示されている「行政サービス」をタッチ。

2、「証明書の交付」―「証明書交付サービス(コンビニ交付)」を選択して「同意する」をタッチ。

3、マイナンバーカードをマルチコピー機のカード置き場にセットする。

4、「必要な証明書を選択してください」(お住まいの市区町村の証明書か、それ以外の地域の証明書か)という画面に切り替わるので、任意の項目を選ぶ。マイナンバーカードの暗証番号を入力し本人確認が済んだら、カードを取り外す。

5、証明書の種類を選ぶ画面に切り替わるので、「印鑑証明書」を選択。印鑑証明書に記載する項目の内容などを選ぶ。

6、最後に必要な部数を選択して「確定」をタッチ。現金またはICカードで手数料を支払うと、プリントが始まり、マルチコピー機から印鑑証明書が発行される。

以上です。初めての人でも簡単に印鑑証明書を取得できます。

印鑑証明書をコンビニで取るにはマイナンバーカードが必要

ここまで、「印鑑証明とは何か」、「印鑑証明書をどうすれば取得できるのか」について紹介しました。

印鑑証明書は、役所やコンビニなどで交付できますが、「急ぎで印鑑証明書が欲しい」という場合はコンビニでの交付が便利です。役所のように申請書に記入する手間がなく、土日祝日も利用できます。また、コンビニ交付サービスに対応しているほとんどの自治体が手数料を引き下げているので、お得に印鑑証明書を取得できます。

下記リンク先より、お住まいの自治体でコンビニ交付に対応しているかを確認できます。

https://www.lg-waps.go.jp/01-04.html

ただし、コンビニ交付にはマイナンバーカードが必須となるのでご注意を。

マイナンバーカードを取得していない方は、まずは役所で手続きを済ませましょう。

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